2018年の思い出…その2


2018年その2

今は2018年の11月13日です
平成30年の11月13日でもあります
平成最後の夏も終わり
平成最後の秋の盛りには
平成最後の紅葉を楽しみにしています
平成最後の大晦日には
平成最後の紅白歌合戦には出場できなさそうです
平成最後の元旦には
平成最後の初日の出を見ようかなとか思ってます
今回の思い出コーナーも
平成最後の更新にならないように願って
平成30年11月13日の挨拶とさせていただきます

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『獣フレンズ』


聞いたところによると
今、日本人の多くは2018年11月13日のつもりで生きているらしい
僕は飛び出した
太陽の眩しさでほとんど目が開けられなかった
最近の日射しの強さには辟易してしまう

木陰で少し休んで歩き出した
道で出会った老人に尋ねる
彼は散歩の途中だったのだ
逃げるように僕の元を離れ
やはり、2018年11月13日だと言う

驚きの最中でも体は正直だった
適当な店で、もっとおいしいと思っていたハンバーグを食べた
1200円だった
店を出ると見送りのベルが鳴っていて
全ての目は僕へ向けられていた
しかしそれは頬に盛大についていたケチャップのせいだった
それを伝えようと追いかけてくれた親切な人達に
赤面した僕は背を向けて逃げてしまった

腹も膨れた僕は調査を再開することにした
和装の女性に声をかけた
ソワソワとして急いでいるようだった
彼女は平成30年11月13日だと言った
僕は不思議に思った
ぼんやりと考えていると綺麗な和服が遠くに見えて
さっきの音は女性が駆けていった音だと知った

2018年11月13日、平成30年11月13日、と答える人が多かった
2678年、1440年と答える人もいた
ただ、皆同様に去っていってしまった
僕は真理に近づいているのかもしれない
人々はそれを僕に隠している
あと一歩あと一歩
そう思うと足は地面を強く蹴って
期待と喜びで空へ舞い上がりそうになった

もう太陽は沈みきろうとしていた
一層眩しい輝きを背に、とてつもなく汚い、この世のものとは思えない男が歩いてくる
僕はついに男と向き合った
全身を覆う毛は獣の様だった
それでいて嫌な臭いはしなかった
きっと真理を手に入れているのだと思った
彼に尋ねると恥ずかしそうに答える

「9563回の光と9562回の闇を見ました」

全身が震え、耳の中では雷鳴が轟いた
彼の手を握り締め、僕は真理の住人であることを喜んだ
僕は涙しながら伝えた
8402回の光と8401回の闇を見たことを
光と闇は繰り返し、もうすぐ8402回目の闇を見るであろうことを
彼も涙を流した
握り締めた手の力はますます強く、彼は僕にこう言った

「太陽に向かって歩く、獣のようなあなたを一目見て、真理を手に入れているのだと思いました」

8402回目の闇で、僕は何も見えなかった

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ここまで読んだ人は購読料として
ライブ一回来てくださいね
家に籠ってばかりいると、今回のお話の人達みたいになりますからね
それじゃあライブで、ッパぁ


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